開始早々にレオナルドが1人でドリブル突破しフィニッシュと言うシーンが見られた。 ゴールにはならなかったがサガン鳥栖のこの試合に掛ける意気込みを見せてくれたような気がした。しかし、 このシュートから東京Vの猛攻にあう感じに。相手もなんとか連敗を阻止したい想いが強く、東京Vの攻撃をなんとか喰いとめていると言う感じ。 さすがに、選手レベルでの技術の高さはさすがだと感じる。中央から厚みをかける攻撃はハラハラドキドキの展開。しかし、 サガン鳥栖もしっかりとプレスをかけマークの受け渡しもスムーズだったので決定的なシーンも相手に与えていなかった。

が、鳥栖が攻撃の型になると、どうしても玉を失いたくないとの意識が強いのか、前へなかなか玉を出せず、カウンターに移れないでいた。 インターセプトしても後ろで玉を回すシーンもある。でも、これまでと明らかに違うのは選手から伝わってくる必死さ。 これまでも必死になってやっているのだろうが、この試合の選手達の気迫は観客席までしっかりと届いていた。

初スタメンの日高も持ち前の運動量を生かし、縦横無尽に動いて守備や攻撃に貢献している。 右からの攻撃は日高が主となって組み立てていた。見ていても非常に面白かったし、日高の潜在能力の高さを伺う事ができた。

そして、その日高がバイタルエリアで相手の立てパスを足を伸ばしてカットすると、高地へパス。 一つ前の攻撃で相手のDFラインが高くなっていた所をすかさず裏へ放り込み、相手と競りながら走りこんできた藤田へ。 ワンバウンドしたボールは高く跳ね、GKが出ていたのをしっかりと見て浮かせたループ気味のシュート。

前半37分 FW25．藤田　祥史　（鳥栖）　１－0

それまで、東京Vの攻撃を耐えに耐えて、インターセプトからチャンスを生んだ見事な先制点でした。 藤田も前節に続いてのゴールと頼もしい選手になってきました。このシュートも藤田が技ありでしたが、実はその後ろをフリーで走ってきていたのも日高でした。底でインターセプトした後も相手ゴールび向かって猛ダッシュしてきていたのです。その運動量には恐れ入りました・・。

それでも、1得点、東京V相手には安心できない得点差です。

【J2：第12節】鳥栖 vs 東京Ｖ：ハーフタイムコメント

後半は追加点を奪って点差を広げたい所だったのですが、早々に失点してしまいます。
左サイドの深い位置で芝小屋が競り負けた所を、4人ぐらいで囲むもスルスルとPA内に侵入を許し、 逆サイドへ玉を流され簡単に合わせれての失点。

[失点]  後半1分　金澤　慎　（東京V）　１－１

見ていて「あれ？あれ？」ってな感じの失点でした。PA内だけになかなか難しい所もありましたが、 体だけはもう少し寄せて欲しかった所です。これで、鳥栖スタも一瞬静まり返りましたが、 やはり今日のサガン鳥栖は何か違うとお客さんも感じていたのでしょう。 選手達も失点シーンは別にして下を向く事無くますますアグレッシブに攻撃を仕掛けて行きます。

[交代] 後半10分　 高地　系治 → 廣瀬　浩二
[交代] 後半13分　村主　博正 → 尹　晶煥

普段に比べてあまりに動きの目立たなかった高地に代えて廣瀬、続いて守備的なボランチの村主にかえてユンを投入。これで、 絶対に勝ちに行くんだと言うベンチの思いが鳥栖スタ全体にも伝わったのか、鳥栖スタ全体が盛り上がりを見せる。 ユンが入ると途端にプレーが落ち着くというかバタバタする事が無くなる。落ち着いて試合を見ることが出来るのがありがたい。

そし て、レオナルドのスルーパスを藤田がPA内で受けるもDFが足を出してカット。そのこぼれ玉がPAの少し外に居た廣瀬が受け、 そのまま打つと見せかけ1人かわし、横にドリブルしてシュートコースが空いたところを左足でシュート。

後半17分 ＭＦ18．廣瀬　浩二　（鳥栖）　２－１

廣瀬のシュートも見事だったけど、何か全員で奪った得点のような感じがした。スタミナを省みず全員で守備し、 インターセプトすれば全員でゴールに向かって走っている。それが、レオのスルーパスを生み廣瀬のゴールに結びついたんだと思う。その後、 高橋のフリーキックが直接クロスバーを叩く惜しいシュートもあった。明らかに鳥栖の流れのような感じ。

東京 Ｖも鳥栖のゴールに襲い掛かってくる が、決定的な場面も体を張って防いでいた。 赤星も非常に守りやすそうにしていたのが印象的。横っ飛びでセービングする場面も無かったのでは。 あの攻撃陣に揃える相手でも赤星がセービングする場面を見ないということは、それだけ高い位置で攻撃を潰していたか、 しっかりとシュートコースに体を入れていたかという事になる。それだけ、選手全員の集中力が高かったという事。

しかし、残り時間があんなに長く感じるとは（笑）
そして、タイムアップ！！

勝ったからなのかもしれないけど、非常に面白い試合だった。
おかげで、試合に見入ってしまってあまり写真も撮れませんでした（笑）

これまで結果が出ない中、7,023人も試合を見に来てくれた事は、まだまだサガン鳥栖に期待しているという証拠だと思いますし、 その中での勝利は今後の観客動員にも大いに貢献できたと思います。

”全員攻撃””全員守備”　誰に任せるわけでもない全員サッカーを見れたことが非常に嬉しかった。
やっと鳥栖本来の姿が見えてきたかなと思います。いくら連敗中でも東京Ｖに勝ったことは選手達も自信になると思いますし、 サポーターもチームを信じて応援しようという気持ちになったと思います。
選手達にとってはしんどいＧＷになりますが、第2クールへ向けて勢いをつける為にも、この調子で頑張って 欲しいですね。

4月29日（日） 2007 J2リーグ戦 第12節
鳥栖 2 - 1 東京Ｖ　（16:03／鳥栖／7,023人）
得点者：'37 藤田祥史（鳥栖）、'46 金澤慎（東京Ｖ）、'62 廣瀬浩二（鳥栖）
【J2： 第12節】鳥栖 vs 東京Ｖ：岸野靖之監督（鳥栖）記者会見コメント
【J2： 第12節】鳥栖 vs 東京Ｖ：ラモス瑠偉監督（東京Ｖ）記者会見コメント
【J2： 第12節】鳥栖 vs 東京Ｖ：試合終了後の各選手コメント
【J2： 第12節 鳥栖 vs 東京Ｖ プレビュー】直近5試合を1勝1分3敗の鳥栖が5連敗中の東京Vをホームに迎える。 浮上のきっかけをつかむのはどちらのチームか。闘将同士の熱き試合に期待